美しいウェブサイトづくりは、色選びから始まるわけではありません。まず、訪問者にどのような判断をしてほしいのか、今は何がその判断を妨げているのかを理解する必要があります。VIP STUDIO MICHAEL & Diの制作方針として提案するのは、「どの画面を描くか」ではなく、「利用者と事業のどの課題を解決するか」を軸に考える進め方です。以下は、個別のプロジェクトに着手する前に合意しておきたい、実践的な準備の手順です。
最も重要な目的を一つ決める
「現代的なサイトがほしい」は希望であって、成果の定義ではありません。「見込み客がサービスを比較し、見積もりを依頼できるようにする」なら、目的が明確になります。コレクションを紹介し、相談担当者につなぐことが目的の場合もあるでしょう。副次的な目的は複数あっても構いませんが、主要な目的がナビゲーション、最初の画面、中心となるボタンを決めます。あるセクションについて意見が分かれたら、それが訪問者の判断をどう助けるかを問い直します。
訪問者が置かれた状況を説明する
「20歳以上の男女」といった抽象的な属性より、利用時の状況を記録しましょう。初めて依頼先を探しているのか、すでに二つの提案を比較しているのか。サービスの違いは理解しているのか。相談にはどんな資料を持参するのか。支払い、納期、サポートについて何を知りたいのか。こうした答えがページの内容になります。初めて知る人には説明が必要で、依頼を考えている人には具体的な条件と短い問い合わせ経路が必要です。
希望だけでなく事実を集める
プロジェクトの資料には、最新のサービス一覧、公開許可のある制作実績、ロゴ、連絡先、出所が明らかな写真、確認済みの法的な文章をまとめます。不足しているものは別途明記します。料金が作業範囲によって変わるなら、一律料金を作り上げるのではなく、算定方法と必要な情報を説明します。写真がないことは素材制作の課題であり、他者の作品を自分の実績として使う理由にはなりません。
初回公開の範囲を決める
公開時に必要な機能と、後から追加できる機能を分けます。問い合わせフォームはすぐ必要でも、複雑な顧客用マイページは需要を確認してからでよいかもしれません。機能ごとに担当者、依存関係、確認方法を記録します。例えば「問い合わせが指定先に届き、選択したサービスが含まれ、送信者に確認が表示される」と定義します。「フォームがきちんと動く」より、はるかに具体的な基準です。
確認と承認の方法を合意する
デザインに入る前に、誰が決定し、意見をどう集約するかを決めます。一本化された修正一覧は、矛盾した指示を減らします。試作段階で確認すること、ビジュアル案で確認すること、ブラウザーで検証することも分けておきます。作業範囲、素材、外部の依存関係が明確になって初めて、費用と日程を具体的に話せます。要件整理は変更を完全には防ぎませんが、変更点を見えるようにします。
最初の打ち合わせのまとめは、長文である必要はありません。目的、主要な利用場面、素材の一覧、公開範囲、完成基準があれば十分です。双方がこれらを理解していれば、次の工程は思い込みではなく、共通の土台から始まります。
